土地のカタチから考える、無駄のない平屋設計

「この土地、形がいびつだから家が建てにくいかも…」
そう思われる方は少なくありません。

でも、設計の工夫次第で土地のカタチを活かした、心地よい平屋をつくることは十分可能です。

今回は、中村建築研究室が実際の設計で大切にしている
「敷地に合わせて家を描く」という考え方をもとに、
無駄のない平屋設計のポイントをご紹介します。

① 土地の「クセ」を読み取ることから始まる設計

敷地にはそれぞれ、日当たり、風の抜け、隣家の位置、道路からの見え方といった個性があります。
この個性を無視して「四角い家」を当てはめてしまうと、
暗くなりやすい部屋、使いにくい動線、外観のバランスが悪い家になることがあります。

設計段階ではまず、

  • 東西南北それぞれからの日射や風向を把握する

  • 道路や隣家の窓位置を確認する

  • 将来の建物計画や街並みの流れを想定する

こうした敷地の読み取りを丁寧に行うことが第一歩です。

② 変形地・旗竿地を「制約」ではなく「チャンス」に

たとえば旗竿地のように間口が狭く奥に広い土地では、玄関までのアプローチを日常の風景としてデザインできます。
細長い敷地なら、LDKを南北に伸ばして「光の通り道」を確保するのも一つの方法です。

変形地は、家の形を土地に合わせて考えられる設計士にとって、むしろ魅力的な素材です。
無理に四角くまとめるのではなく、敷地と対話しながらプランを描くことで、他にはない唯一の住まいが生まれます。

③ 配置計画で暮らしやすさが決まる

建物の配置(どこに建てるか)によって、暮らしの快適さは大きく変わります。

たとえば

  • 南側に十分な庭を確保して採光を最大限に

  • 北側に駐車スペースを置いて生活動線を短く

  • 西側の強い日差しを外壁で遮る配置にする

このように建物の「置き方」を工夫することで、日当たり、風通し、プライバシーを同時に整えることができます。

中村建築研究室では、敷地に建物を置く第一スケッチの段階から、

「その家で過ごす時間の流れ」を想像しながらプランを描きます。

④ 無駄のない平屋とは、「暮らしの芯」がある家

平屋はワンフロアだからこそ、廊下や行き止まりを減らすことで無駄のない動線を実現できます。

ただ単にコンパクトにまとめるのではなく、
家族が集まる場所、静かに過ごす場所、家事を効率よくこなす場所といった「暮らしの芯」を中心に配置することで、

住まい全体がスムーズにつながる空間になります。

⑤ まとめ

「土地の形が不利だから」と諦める必要はありません。
むしろその土地にしか生まれない、最適なかたちがあります。

中村建築研究室では、一つひとつの敷地に合わせて「その場所に最もフィットする家」を考え、
無駄のない、美しく暮らしやすい平屋を提案しています。

敷地条件を活かした家づくりをお考えの方へ。
中村建築研究室では、プラン提案・設計相談を随時受け付けています。
「変形地」「旗竿地」など、他社で難しいと言われた土地でもお気軽にご相談ください。